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最高裁判所第二小法廷 昭和35(あ)1011 決定

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人清水尚芳の上告趣意は、違憲に言及する点もあるが、結局は単なる法令違

反及び量刑不当の主張に帰し、刑訴四〇五条の上告理由に当らない。(食糧管理法

三二条二項は、同法一一条一項の規定に違反し又は同条四項の規定に依る禁止若し

くは制限に違反した場合に限り、輸出若しくは移出又は輸入若しくは移入した主要

食糧は、犯人の所有するもののみならず、その所持するものをも没収することがで

きる旨規定したに止まり、その他の同法違反の罪全般について没収に関する刑法総

則の規定の適用を排除する趣旨であるとは解されないから、本件のような同法九条

一項の規定に依る命令に違反し同法三一条に該当する場合には刑法一九条の適用あ

ること勿論である。(昭和三〇年(あ)第三一五三号、同三一年六月二一日第一小

法廷決定参照)。なお、また、所論司法警察員作成の換価処分書は、同書記載の被

疑者氏名、処分をした年月日時及び場所、処分した押収物の品名、数量、換価額、

買受人の住居、職業、氏名、立会人の住居、職業、氏名、年令と記録中の押収品目

録、押収主要食糧領収書その他関係書類中の記載とを対照すると、本件被告人の犯

した本件犯罪の押収物件そのものの換価処分書であつて、同書中の作成日付昭和三

四年七月一六日は作成者の不注意による明白な誤記と認められる。)また記録を調

べても同四一一条を適用すべきものとは認められない。

よつて同四一四条、三八六条一項三号により裁判官全員一致の意見で主文のとお

り決定する。

昭和三五年九月二一日

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 小 谷 勝 重

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裁判官 藤 田 八 郎

裁判官 池 田 克

裁判官 河 村 大 助

裁判官 奥 野 健 一

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